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明野・三澤農場の今

2005年3月

新たに高畝区をつくり赤品種を植樹
高品質なブドウをつくるためにきわめて大切なのが畑の水はけです。ブドウはもともと乾燥を好みますが、とくに着色・成熟の始まるヴェレーゾン期以降は水分を断つことが果実に凝縮味をもたらすのです。

そのため明野農場では2002年の開園に先立って、8haの圃場のうち約6割の耕区で樹を植える畝の下に溝を掘り石灰石を敷き詰めた暗渠(あんきょ=見えない地下部分の排水溝)を設置しました。これは既に大きな効果を実証していますが、今回更なる挑戦に踏み切りました。


(高畝工事前の様子)

2月に残りの耕区のうち23aの部分で高畝をつくる工事をしたのです。これは南アフリカ・ステレンボッシュ大学のコブス・ハンター教授のアドバイスに基づき、樹を植える畝の部分を50~60cmの高さに盛り上げることで、根の張った部分から水を早く抜こうとするもので、おそらく日本では初めての試みでしょう。


(高畝工事中)

2005年6月

明野農場では2003年植樹の樹が収穫年に
ブドウの開花-結実の時期、6月を迎えました。
山梨県の4~5月の気候は、気温は平年並みで、雨の少ない好天続きでした。水不足のせいで成長はやや遅めで、開花のタイミングも例年より数日遅く、10日現在、勝沼はメルロの満開中、甲州の開花前半期、明野では全品種のトップをきってようやくシャルドネが開花しはじめた段階です。


(2003年の苗木)

開園4年目を迎えた明野農場。今年は開園翌年に植えた約4000本の樹が初収穫を迎えます。このときの苗はその年に継ぎ木したものを促成栽培したポット苗だったので、2年目の昨年はもう一度根元まで切り戻して、一本の新梢だけを伸ばしました。その結果、今年は充実した良い結果母枝となり、最大6芽の新梢を成長させています。花房もしっかりしたものがつきました。開園時に植えた樹とあいまって今年の収穫には大きく寄与してくれそうです。

 

■明野でも甲州の栽培試験を開始 ■


(甲州種の苗木)

明野農場は基本的に欧州系ワイン専用品種の農場ですが、明野地区の甲州種との適性を調べ、さらにワイン用に特化した栽培方法を試験するために、棚と垣根に苗を植え、栽培試験を開始しました。好結果が得られた場合には、自家農場の拡大や近隣農家への奨励をとおして明野地域でも甲州種の栽培を広げていく予定です。(H.A.)

2005年8月

今年前半の天候と収穫の予想
8月も終盤に差しかかり、ブドウの収穫が日程に上ってきました。
今年の天候は、4~6月が好天続きで、7~8月に入ってやや雨も多くなったものの、気温・降水量・日照時間ともほぼ平年並みで、ブドウの成熟も順調に進んでいます。
6~7月の高温・少雨で異例に収穫時期が早かった昨年よりは2週間ぐらい遅く、勝沼地区でいうと、シャルドネ、メルロなどの早熟系品種で9月上~中旬、カベルネ・ソーヴィニヨンなど晩熟品種では10月前半の収穫になると予想されます。明野農場では、さらに1週間から10日ぐらい遅くなるでしょう。

 

■明野でも甲州の栽培試験を開始 ■


(菌類)

開園4年目の明野農場では、このかん全力で取り組んできた「微生物が活発に活動する土づくり」、「健康で充実したブドウ樹の育成」の課題が着実に成果を見せ始めてきました。
やせた造成地への堆肥や有機物、発酵資材などの投入と適切な施肥によって、土壌中の微生物が活発化して団粒化が進み、ミネラル分が毛細根から吸収されやすくなってきたのです。
また、充実した主枝や新梢をつくるために、芽数を制限して、葉で光合成された栄養分が果実や翌年の花芽に十分に蓄積されるように心がけました。
その結果、これまでより格段に充実した果房が生育するとともに、来年以降の生産量の発展を保証する充実した新梢=翌年の芽が揃いました。あとは、最適な成熟まで病気や鳥獣害から果実を守って収穫することです。

■雨とカラスに打ち勝って成熟した収穫へ ■
一番の大敵の雨に対しては、果房部分をプラスチックシートで覆う自社開発のレインカットシステムで守ります。明野に非常に多いカラスに対しては、果房部分をネットで覆うとともに新兵器の「マイナスイオン発生テープ旗」も駆使して撃退する方針です。(H.A.)



(マイナスイオン発生テープ旗)

2005年11月

今年の天候とぶどうの出来具合
今年の自家農園のブドウの収穫は、9月1日勝沼町鳥居平農場におけるシャルドネから始まり、10月28日明野農場でのカベルネ・ソーヴィニヨンで終わりました。ここ5年間の収穫日は鳥居平農場のメルロを例に挙げれば、01年9月5日、02年9月1日、03年9月23日、04年9月3日、05年9月12日となっていて、成熟ペースは平均的だったといえるでしょう。作柄的にいえば、糖度と、酸度とのバランス、色づきなど、平年並みからやや良好といったところです。


(勝沼と明野の気象データ)

気象データとの関連で見ると、4月~10月の全体では、積算温度と日照時間は04年に次いで多く、降雨量は最も少ないというように非常に恵まれた年になっています。しかし詳しく見ると、4~6月の雨が少なく日照時間が長いのに対して、7月には多雨・日照減となりまた、8月は雨はそれほど多くはないが日照があまり伸びず、9月は好天だったのに対して10月になると秋雨が多く太陽光が少なくなる、といった経過でした。その結果ブドウの状態は、春先からの成長-開花・結実・果粒肥大は順調で、病気もほとんどなかったが、ヴェレーゾン後の成熟が急速には進まず、収穫期は良好な状態で迎えたものの、晩熟品種では成熟ペースが鈍化しました。

 

■明野農場の生産が本格化■

今年の自家農園で特筆すべきことは明野農場のブドウ生産高が5トンを越え、従来の主力であった鳥居平産を越えたことです。開園4年目を迎え、先号の農場だよりで報告したように土づくりと樹体育成が成果を上げて、果実生産に結びついてきました。来年は生産量が一挙に十数トンになるとともに、高品質化のためのランク別栽培などより緻密な栽培を行う予定です。(H.A.)